今年一番、よく聞いたアルバムです。フレデリックに興味がある人は、まずこのアルバムを聞くといい。最新にして最高です。こりゃスゴい作品が出てきたぞ…。
もくじ
トレーラーの時点で、すでにスゴい
ご覧の通り、ハイクオリティ・トレーラー映像でございます。
まず、このジャケットに描かれた絵画なんですけど…実によくできている。
ご本人が、ラジオで「フレデリックって、よく『シュール』って言われるんですよ」と話していたことがある。この言葉、もとはシュルレアリスム(超現実主義)っていう芸術活動からきてる言葉なんですが…その絵画っぽいんですよね、このジャケット。
全体の雰囲気もそうなんだけど、特に時計のモチーフはダリ(シュルレアリスムを代表する画家)を連想してしまう。ただ、シュルレアリスムって難解で…あんまり大衆受けしないものが多いと思うんですが、このジャケットはちがう。シュールとポップの間とでも言いましょうか…そこらへんのバランスが絶妙。
まるで、フレデリックの音楽をそのままビジュアル表現したようです。
そんな絵が、まるで生きているかのように動き出す。良さしかない。
あ、そもそも「アニメーション」って、命を吹き込むことでしたっけ。
おそらく、ジャケットと連携するという事をあらかじめ決めておいて制作が始まったのかしら?
企画がすごくいいですよね…このトレーラー見たとき、感動した。
全曲が全曲!すべて良き!
トレーラーの時点で良いものは、やっぱり全部通しで聞いても良かった(笑)
いわゆる捨て曲ナシ、ってやつですな!
1.TOGENKYO
最初、健司さん(ボーカルギター・双子のお兄さん)がTwitterで、この曲の歌詞をシェアしてたんですね。
それを見たときに、まるで心の奥をつかまれて、グワッと音を立てたような…そんな気がした。
康司さん(ベース・双子の弟さん)こんなこと考えてはったんや…と。
この曲から、すごい力を感じる。大変な曲をつくったなぁ…。
2.スローリーダンス
この曲、めっちゃ好きやねんな。
特にメロディーが…思わず歌詞カードを持ちながら熱唱したくなるようなサビでして…(笑)
ほんと、この曲すぐに歌いたい!って思いました。
よくよく聞き込むと、静かに後ろで流れてる控えめなシンセサイザーが、終始いい仕事をしている。
サビの裏メロのギターも、「せかされず踊って」の後の、ミ♭ファソッシ♭ッドーっていうコーラスも気持ちがいい。
3.かなしいうれしい
音だけ聞いたときと、MVを観ながら聞いた時とでガラっと印象が変わった曲。
MVがめっちゃ良かった。さすがスミス監督。あのMVには、フレデリックらしさが溢れてる。
なんとも形容しがたい不思議な曲だけど、それがまた彼ららしい気もする。
「さよなら さよなら 悲しいだけの僕らの話」というボーカルと、
曲の一番最後の長めのギターソロが特に好きです。赤頭先生ナイスプレイ!
4.たりないeye
とにかく「たったったったっ足りない足りな~い」…が印象的で、全部もっていっちゃう(笑)
最初は、君になかなか会えなくて寂しい感じなんかな?と思ったけど、たとえいくらあっても、足りないのかもしれないですね。特に健司さんが、この曲に思い入れがあるようです。色んな景色を皆ともっと見たいって言ってた。
5.ミッドナイトグライダー
わー!レトロー!最初聞いたとき、ちょっとベタベタに懐メロな感じ出しすぎちゃうかなー?と思ったけど、何回か聞いていると慣れてくる不思議。ヒュルリヒュルリラって…越冬つばめかな?(天才音楽家、円広志のつくった名曲!)
「ミッドナイトグライダー 届いて」の後の、テーレーレーレーレっていうギターと、その一節のあとにシンセサイザーがかましてくる三連符…さらにその後に続く、ドラマチックな展開のギターソロ…が好きです。
6.パラレルロール
もう、こういうの大好きです(笑)一目惚れ案件ですわぁ…。
軽快でリズミカル!サビの「繋いだ 繋いだ…」は本当に歌っていて気持ちよさそうだし、歌詞も相まって力強い。
サビに入る前の、テレッテッテレレレッテッていうベース&シンセも好きやー。
でも、一番好きなのはラスサビの自由なドラムかな!それ以前のサビと比べて、叩き方が違ってるとこです。かっこいい!
7.RAINY CHINA GIRL
心地よいです…すごく…。ちょっと浮かれているのかな。聞いていると、とても幸せな気分になります。
ファンタジーだ…そうそう、私ファンタジー大好きなんです。 現実は美しいものばかりではないからね
んー、アウトロが特に素敵。ぽんぽん(こんこん?)って感じの音が素敵です。
この曲が最後っていうのが、なんだかいいなぁって思いました。
2017年の最後に、このアルバムに出会えてよかったよ。
来年の神戸ワールド記念ホールのライブも楽しみだなぁ。そこで、でっかい桃源郷つくりましょ!