ある日突然、ロック難聴で一生耳鳴り地獄になった私の話

いつか書きたい、書かなければと思っていたのですが、ちょうど有名なミュージシャンの方がこの内容に触れていたので、今日この日に書くことに決めました。(奇しくも、私の誕生日だ…)

よくライブに行く人、音楽が好きな人、ぜひ読んでください。
音楽が楽しめない耳になってしまう、その前に。

 

これだけは知って欲しいこと

今から私の体験や教訓をすべて書こうと思うのだけれど、ちょっと長くなりそうだから、先にポイントだけまとめます。

難聴について

・難聴には、とても個人差がある。
 同じ音を聞いていても、全然平気な人もいるし、すぐ難聴になる人もいる

・専門家(耳鼻科など)でもよく分かっていないことが多いらしい

・だから、一度なってしまうと非常に厄介。最悪、治らない

気をつけること

・「大きな音を、長く聞く」のが一番ダメ

・ライブ、フェス会場のスピーカー前はとても危ないが、後ろのほうでも難聴になる

・ライブ用の耳栓が売っているので、それを買う(アマゾンやタワレコに売ってます)

・大きな音が来てヤバいと思ったら、周りを気にせず、すぐ対処

・もし耳がおかしくなったと感じたら「今すぐ」病院に行く

ある日突然、耳がおかしくなってしまった

ここからは、私の体験談です。
ちょうど3年前、私は関東のほうへ遠征ライブに行きました。(夏フェスでした)

3日間通しで、朝から晩までフェス会場で楽しんでました。
事が起きたのは、2日目の晩。トリのバンドが演奏していたとき。

屋内のステージで、おそらく普段は会議室か何かじゃないのかな…と思えるくらいのところ。
今思えば、音楽を演奏するにはあまり適していないステージだったのかも。

初めて観るバンドだったから、会場の一番うしろでずっと聞いていました。
ギターを歪ませている音かな?かなりの音量で、高音のノイジーな音が長い間響いていました。

(えっ、これちょっと…大丈夫かな?)と思って周りを見てみるけど、みんな普通に聞いている。
耳をふさぐのも失礼だし、このままゆっくり会場を離れようかなと思った、その時。

ブチッ という音が、耳の中から聞こえた。

左耳からの轟音と、えも言われぬ気持ち悪さ

ブチッと何かが切れた音がして、その後はゴォーーーーという轟音がずっと鳴っていた。
同時に、まともに正面が向けなくなり、その場でうつむいたまま動けなくなった。
なんとも形容しがたい気持ち悪さだった。

しばらくじっとしていたけど、はやくここから出なければ…と思い、うつむいて頭を抱えたまま、ゆっくり歩きだす。
時間が経つと、気持ち悪さはなくなったが、あいかわらず轟音は鳴ったままだった。

とりあえず、レストランで食事はできた。(轟音と一緒に)
ホテルに帰っても轟音は鳴り止まず、明日起きたらこれが鳴り止んでいますように…と思いながら眠った。

あくる日も、轟音は鳴り止まず…急遽、ちかくの耳鼻科へ

ダメだ、まだ左耳がおかしい。これはフェスに行っている場合ではない…。
慣れない関東で、最寄りの耳鼻科をさがす。

耳鼻科で見てもらうと、「うわ~」というような、なんとも難しい表情を先生がされていた。
聴力検査をしてもらって、飲み薬を3日分だしてもらった。
「自宅へ帰ったら、薬が切れる前に、近所の耳鼻科に必ず行ってください」と言われた。

その翌日、地元へ帰って、近所の耳鼻科に。
たまたま近所だっただけなんだけど、なんと難聴や音響について研究をされている先生だった。
難聴には個人差があることや、大きな音を長く聞くのが一番ダメな事など、上に書いたポイントを色々教えてもらった。

ここでも聴力検査をした。先生曰く、私はもともと耳がいいほうらしい。
右耳は全く問題ない。むしろ鈍感な人ならスルーしてしまうくらいの音も聞き取れていると。
でも、左耳の高音域だけが全く聞き取れていない。

関東の耳鼻科で出された薬をみてもらった。
「いいお医者さんに診てもらいましたね。この処方、いま一番良いとされている治療法ですよ。」と言われた。

長い治療の日々…

それから、数か月は通院してたと思う(もっとかな?)。聴力検査と、お薬をもらう日々。
実は、途中で症状が少し良くなっていた。こもったように聞こえていたのが、スッキリした。聴力検査の結果にも、それが表れていた。
ただ、ずうっと「サァー…」という耳鳴りが、小さく鳴り続けたままだった。
この調子でこの耳鳴りも治るかなぁと楽観していたけど、これは全然治らなかった。

最初はこの耳鳴りが気になって、夜も寝にくい状態が続いていた。
おかげで日中、眠くて眠くて…仕事にも支障がでていた。周囲に相当迷惑をかけていて、それが本当に辛かった。

ずいぶん時間が経っても耳鳴りがおさまらないため、先生に「これ以上は良くならないんでしょうか?」と聞いた。
それが逆鱗に触れてしまったみたいで、「これでも治そうと頑張ってるんですけどねぇ…元はと言えば貴方が悪いんでしょう!?」と、めちゃくちゃ怒られた。

「すみません、でも不安で…」と返すが、「じゃあ精神安定剤でも飲んどけば!?」というような事を言われる。言い方はちょっと違うかったかもしれないけど、きつい…。私は目が赤くなっていた。

まぁ見事にこじれたけど、結局あと1回、時間がたってから様子をみてもらうことになって。その時に、これ以上よくできそうかどうか判断してもらうことになった。
そして、当日…。検査もしてもらったが、やっぱりどうにもならないということだった。セカンドオピニオンを薦められたので、別の病院に行くことになった。

最後は「音楽を聞くなとは言わないけど、スピーカーの前とかには行かないようにね」と言われたんだったかな。私の気持ちはすっかり滅入ってたけど、手を尽くしてくださったんだと思う。

次の病院へ

次の病院は、大きな総合病院だった。知人から耳の病気に強いという話を聞いて、ここにした。
初めての診察ということもあり、丁寧に説明してくれた。「音響外傷」ということだった。

耳の内には神経が通っていて、その神経は常に栄養液(的なモノ?)でひたされているらしい。
私が最初に聞いたゴォーという轟音は、耳の中の器官がはずれて、その液が漏れた状態と思われる。
液が漏れて、神経に栄養がいかないと…その神経は死ぬ。

「一度死んだ神経は、治りません」

本当にショックだったけど、お医者さんにハッキリ言われた。死んだものは生き返らない。

でも、これでも綺麗に治ったほうなんだそう。すぐに病院に行ったのがよかったと。
一度こうなってしまったら、悪化しやすくなるから気をつけるように言われた。

結果だけ見れば変わらなかったけど、説明を受けてとても気持ちがスッキリした。

そして現在

耳鳴りはそのままで、あの時から一瞬も音が止んだことはない。
手の施しようがないので特に治療を受けることもない。軽度なので、日常生活には支障がないレベルに耳は聞こえ、補聴器をつけるほどではない。

耳鳴りは、気にしないのが一番ということだった。
さすがにこれだけ時間が経ったら、慣れてきた。今は夜もちゃんと眠れている。

周囲の人には、こんな耳なので聞き取りにくいことがあるという事と、近くで大きな音を出されると難聴が悪化するという事を事前に伝えている(本当に厄介だよね…)

イヤホンは、つける回数を少なくしている。意外とダメージが大きいのでやめておいた方がいいそう。毎日、電車の中で聞く習慣がついていたから、私にとってはこれが結構苦しい。

そして良くはないのだろうけど、今もライブには行ってる。その時は、必ずライブ用の耳栓をしている。
ふつうの耳栓ではなくて、大きい音だけをカットする耳栓。つけてても、話声はきちんと聞こえます(若干きこえにくくはなるけど)。

普通の耳栓よりちょっと高い?治療費を払ったり、一生耳鳴り地獄になる事を思えば安いと思います(笑)
まだいないけど、自分の子どもがライブ行きたいって言ったらこれを渡すと思う。

私はこんな耳になってしまって、一生耳鳴りと付き合って生きていかないといけなくなったけど、気をつければある程度防げるのではないかと思います。どうか素敵な音楽ライフを!

↓ブログの更新情報を発信しています

もっと読む
 くらしの記事一覧