はじめての不妊治療・体験談~何をするのか解説します!

子どもって、すぐ自然にできるものだと思ってた。認識が甘すぎた。

先に↓これだけは知っておいて欲しいのですが…

●既婚女性で35歳を過ぎてたら、何もなくてもすぐに不妊治療専門の病院へ行った方がいいと思います。

●たとえ年齢が若くても、1年以上こどもが出来ない場合は不妊治療専門の病院へ行くことをおすすめします。

こどもが2人欲しい場合は、25歳くらいから妊活開始=不妊治療専門の病院へ行くことをおすすめします。

※普通の産婦人科ではなく、不妊治療専門の病院に行ってください(私は最初、普通の産婦人科に相談しましたが、らちが明かずハッキリ言って時間の無駄でした)。

※参照外部サイト:何人子どもが欲しい? から考える 妊活の「始めどき」って?【専門家監修】

「あなたの場合、自然妊娠の確率は…ほぼゼロです」と宣告される

これは不妊治療の専門病院に行った初日、私がお医者さんから言われた衝撃の言葉。私が自然に妊娠する可能性は、ほぼ無いに等しい。


結婚して2年目に「まだ子どもができないなぁ」と思って、近所の産婦人科に相談に行った。

その産婦人科では、漢方を勧められてしばらく飲んでいた。だけどいっこうに子どもができない。その頃には結婚して3~4年が経っていた。

らちが明かないと思い、不妊治療専門の病院に行った。

先生「3~4年も経って子どもができないということは…おそらくですが、自然妊娠する確率が非常に低くなっている。0.3%くらいの見立てですね。」

私&旦那「……!?(愕然)」

先生「そもそも、人間って妊娠する確率が低いんですよ。」

先生「あなたの年齢が35歳。これから妊娠できる可能性が急激に低くなっていきます。だから悠長なことは言ってられません。まずは原因を探るための調査を一通り行って、それが終わったらすぐに人工受精や体外受精をしたほうがいいでしょう」


ちなみに私の場合、調査だけでも半年かかりました。手術室に入ることが必要な、結構大変な調査も中にはあります。私は調査の途中で子宮ポリープが発見されたので、その摘出手術も合わせて半年くらいでした。

とにかく時間がかかるので、まずは早く病院へ行って相談したほうが良いです。

人間の妊娠率は、そもそも低い。さらに流産する可能性も

たとえば、猫の妊娠率ってほぼ100%なんだそうです(すごい)。

それに比べてヒトの自然妊娠率は20~30%だそうです(※1)。しかも、その確率は年齢によってガクっと下がる。

1ヶ月の間に自然妊娠する確率は、25~30歳だと25~35%ですが、35歳になると18%40歳では5%まで下がります。

  • 25歳:25%~30%
  • 30歳:25%~30%
  • 35歳:18%
  • 40歳:5%
  • 45歳:1%

※1:参照外部サイト:Grace Bank

そして…たとえ妊娠できたとしても、その後で流産する可能性もあります。あまり考えたくない事ですが、それが現実です。

流産は、全妊娠の15%に起こるといわれています(※2)。

ちなみに私も流産を経験しました(化学流産ですが)。病院で妊娠判定を受けた3日後ぐらいに大量の出血があり、再度病院にいったら流産でした。これはもう経験した人しかわからない世界だと思うけど、立ち直るのにかなり時間がかかりました…。

※2:参照外部サイト:たまひよ

治療がどんな感じなのか、ざっくり解説(治療の費用・通院の頻度・治療の内容)

まぁ~~~~~大変でした(笑)体力的にも、精神的にも、経済的にも。

治療の費用

まずはお金が大変。
現在は菅前総理のおかげで保険適用できる治療が多くなってきているものの、そもそもの金額が高い&なかには保険適用できない治療もあるため、やっぱりお金はかかります。

私の場合、不妊治療の病院にトータルで2年強は通っていたと思いますが、合計すると普通にいい車が買えるレベルのお金は飛んで行ったと思います。


通院の頻度

つぎに通院が頻繁&不規則なのが大変。

基本的には通院時にエコー等で検査をしてもらい、次に通院するのに最適な日をお医者さんが伝えてくれます。が…

「明日来てください」「○日後に来てください」と言われることもあれば、
「次の生理が来てから3日後に来てください」と言われることもあります。

生理が来ないと次の通院日が確定しない…しかも3日後とか結構すぐやがな…っていうケースが多々あります。

仕事をされている方は、スケジュール調整がかなり大変かもしれません。(私はフルリモート勤務だったのでなんとか調整できましたが…)

職場の理解が必要不可欠で、それが得られなかった場合は退職に追い込まれるという方も…。妊活退職という言葉ができるほどの社会問題になっています。


治療の内容

さいごに検査&治療内容が大変。

まず最初に、↓こんなノートを病院から渡されました。毎日体温を測って、自分で記録していきます。

日付・生理周期・体温のグラフを、自分自身で記入します。その他は、先生が検査結果などを追記してくれます。

さて、病院でみてもらう内容ですが…まずは不妊の原因がどこにあるのか、様々な調査・検査をします。これには1か月~数か月かかります。なお私は検査の途中でポリープが見つかったこともあり、摘出手術を含めて半年ぐらいかかりました。

調査が終わったら、治療にとりかかります。

治療内容には大きく分けて「タイミング療法」「人工授精」「体外受精」があります。

大変度(私の体感)で言うと、タイミング療法<人工授精<<<<体外受精って感じでした。体外受精が一番大変。

病院からどの治療を進めるか、相談や説明があると思います。たとえば本人が希望すれば「人工授精を飛ばして体外受精をしたいです」みたいな相談もできると思います。

●タイミング療法

排卵のタイミングを計って、最も妊娠しやすいタイミングを調べます。排卵日は、基礎体温(さっき画像でお見せした、ノートに書いていたやつですね)やエコー検査などを利用して予測します。

つまり、子どもができやすいタイミングを病院で調べてもらう&なかなか排卵しない場合は薬などの処方でサポートしてもらう感じです。それ以外は自然妊娠とほぼ同じなので、最も自然妊娠に近い方法です。

●人工授精

人工授精は、病院で精子を直接子宮に注入することで受精を助ける方法です。

何度か通院して排卵しそうな日を調べてもらい、排卵日が予測できたら「次の通院日に精子を持ってきてください。その日に人工授精をします」と病院の先生から言われて、精子を入れる容器を渡されます。

人工授精の当日は、自宅で旦那に精子をその容器に入れてもらいます。で、その容器を大事に病院まで運びます…(気温が暑すぎても寒すぎても精子が死んでしまうので、取り扱いにはかなり注意が必要だったりします。冬場とかは自分の体温で温めながら病院に持っていきました)

病院に着いて精子の容器を渡すと、病院のほうで精液を濃縮して、精液の状態を調べてくれます。診察でその説明を受けた後、精液を子宮に入れてもらいます。

人工授精はタイミング療法よりも妊娠率が高いですが、体外受精に比べると妊娠率は低いです。また、男性側が原因の不妊症に有効な治療法です。

●体外受精

体外受精は卵子と精子を体外(病院)で受精させ、受精卵を子宮に戻す方法です。

体外受精の期間中、かなりタイミングがシビアな投薬や運動制限(病院から指定された期間中は走るのダメ、階段ダメ、自転車ダメ、とにかく安静に…)、そして手術もありました。とにかく大変なのです。

まず、女性から卵子を採取します。これを「採卵」と言います(日帰り手術です)。
この採卵がいちばん大変!!逆に言うと、ここが終わったらあとがずいぶん楽かも。

通常、女性の体は1か月に1個だけ排卵しますが、1個の卵子のために何回も採卵手術をするのは体の負担が大きすぎるので、まずは「排卵誘発剤」という薬を使って、1か月の間に何個も卵子ができるようにします。

なお、その排卵誘発剤ですが…注射タイプになっていて、患者さん本人が毎日、自分自身でお腹に注射します(!)。なので最初はビビりますが、めっちゃ小さい針なのでそんなに痛くもなく、不器用で小心者の私でもできたので安心してください(笑)

ちなみに、私はゴナール皮下注ペン(←こちらのサイトに使い方動画も載っているので、知りたい方は見てみてね)というのを使いました。

何日か排卵誘発剤を使用してから、病院に通院して身体の状態を確認してもらいます。

いい感じに卵子が育ってきたら、いよいよ採卵です。手術室に入って、卵巣から卵子を抽出してもらいます。全身麻酔だったので、気づいたら手術が終わっていて病院のベッドの上で寝てました。

採卵後は、女性の体を休ませる必要があるため1か月半くらいお休み(その間は通院しない)がありました。

次に、採卵した卵子と精子を体外(病院)で受精させ、受精卵を培養し、受精卵を子宮に戻します。

体外受精は他の治療法に比べて妊娠率が高いですが、費用が高く、身体的負担も大きいです。また、体外受精は、様々な原因の不妊症に有効な治療法です。

●どの治療段階でも基本的にやること

どの治療段階でも、基本的には「エコー検査」があります。これは通院時、ほぼ毎回やってました。(参照外部サイト:婦人科の基本的な検査「経腟超音波(経腟エコー)検査」

そのエコー検査をもとに、卵胞(卵子が入っている袋みたいなもんらしい)の育ち具合を確認して、いいかんじに育ったタイミングで適切な治療をしていく…っていうのが基本的な流れになります。

なお、私は卵胞が育ちにくく排卵がしにくい体質らしい(多嚢胞性卵巣症候群と言うらしい。現在の医療では根本的な解決ができないので、そういう体質なんだと知っておいてくださいと先生から言われた)。

なので上記のタイミングがくるのに時間がかかったり、予定通りに排卵されず…。その分やっぱり治療期間が長くかかったり、タイミングを逃してしまったり…「今月はもうこれ以上治療ができないので、次の生理まで待たないといけないです」と言われた事も何度かありました。

なかなかの長期戦でしたが、体外受精1回目で無事に赤ちゃんを授かり、もうすぐ出産予定です。

病院のえらび方

まず大前提ですが、普通の婦人科ではなく、不妊治療専門の病院に行ってください。あとは、できれば評判はネットで調べるなりして見ておいた方がいいかも…?

不妊の調査や治療にはいくつか方法があって、方法によってはめっちゃ痛い…みたいな事があるようです。私が通っていた病院は、大変な調査や治療は麻酔をかけてくれたのでそこまで痛くなかったですが、中には麻酔無しでやる病院もあるらしく…そこらへんは下調べしとくと良いかもしれません。

なお、評判の良い人気病院はめちゃくちゃ待ち時間がかかるので、それは覚悟してください。私は超人気な病院に行ってたので、毎回3~4時間はかかりました(そのほとんどが待合室で待ってる時間だったので、暇つぶしの本が必需品になってました。スマホだと長時間見てるのはしんどいので)。

まとめ:初めて不妊治療を受ける方へ

まずは、なるべく早く専門病院に相談して、自分の状況や治療法について詳しく説明してもらいましょう。

たぶん病院で言われると思いますが、毎日体温を計測することになるので「婦人体温計」をどこかのタイミングで買うことになると思います。数秒で測れて、スマホにデータを転送できるものだと付け忘れが無いので便利ですよ。

↓私はこの婦人体温計を使ってました。

N/A
オムロン 婦人用電子体温計 MC-652LC-PK


不妊治療は、治療をしたからといって必ず赤ちゃんが出来る訳ではなく、長期戦になる場合もあります。

本当に大変ですが、この記事が何かの参考になれば幸いです!

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